医師のいち提言 Dr.畑
ワクチン接種のリスクも考えて
我が国でも、新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されました。
このワクチンについては情報が少なく、どのようなワクチンなのか理解が行き届かないまま接種が進められようとしております。
大切な自分の身体に入れる物については、自分で責任を持つのは当然です。集団免疫獲得という政府の方針もありますが、自身が後悔しないためにも、決して回りの雰囲気だけで接種を決めたり、強要されたりして決定してはならないと考えます。
接種するか否かの判断材料は2つあるよう思います。それは、「どのようなワクチンなのか？」ということと、「今自分は接種すべきなのか？」ということになるかと思いますので、以下に説明しましょう。
【どのようなワクチンなのか】
人類に初めて接種されるワクチンです。インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンのような、毒性を無くしたウイルスの一部を接種し、それに対して抗体を作るものとはまったく異なる方法で作られます。コロナウイルスが持つスバイクタンパク質の設計図を直接接種し、被接種者の細胞の中で同じスバイクタンパク質を作らせ、それによって抗体を作らせるワクチンです。
これまで厳しい規制のもとでわずかに行われてきた遺伝子治療と同じ、もしくは、ファイザー社などの場合、さらに新しいまったく経験のないメッセンジャーＲＮＡという核酸を用い、半年という短期間で作られた（通常は５〜１０年かかる）ワクチンです。
そしてこれは「被接種者」の遺伝子に影響を与える恐れがあります。遺伝子治療が厳しい規制の元に行われるのは、遺伝子が間違った場所に組み込まれた場合、癌を発生させたり、５〜１０年後に様々な影響が出現する恐れがあるからです。また、遺伝子組み換え食品が、各国で様々な規制を受けているのも、それらを摂取したことによる影響が、数年後もしくは、世代を超えて出現することが心配されているからです。
今回のワクチンでは、遺伝子組み換え食品摂取を上回る人体への影響が懸念されます。「メッセンジャーＲＮＡは、被接種者の遺伝子には影響を与えず、細胞内で分解される」といわれてはおりますが、まだ多くの人による検証が済んでないのが現状です。
【今自分は接種すべきなのか】
新型コロナウイルスに感染すると、高齢者は重症化しやすく、若年者はその危険が少ないことが分かってます。昨年11月の統計によれば、若い人ほどこの未知の副反応のリスクを持ったワクチン接種のメリットは少ないと考えられます。
新型コロナウイルス感染症は、持病（基礎疾患）を持っている人ほど重症化しやすいという点。一概に年齢によって判断せず、自分のリスクとワクチンの安全性について主治医とよく相談して接種の判断をする必要があります。
現在、様々な方法でワクチンが作られつつあります。従来の方法で作るワクチンは「不活化ワクチン」と「組み換えタンパクワクチン（成分ワクチン）」です。これらは承認に至るまで、まだ時間かかかります。
しかし、大切なご自身の体に入れるものですので、少なくとも接種するなら、これらの、少しでも素性の知れたワクチンにすべきではないかと考えます。
私達に問いかけるワクチン接種
前編において、ワクチン接種のリスクについて書きました。
後編では、「核酸（遺伝子）ワクチンの若年者への接種は避けるべきでは？」という意見を述べてみます。
日本も本格的に接種が始まり、集団接種も各地で開始されています。しかし、ファイザ1社を始めとする核酸（遺伝子）ワクチンは、原理的には、作物の遺伝子組み換えに使われる手法に近いように思います。一定の割合で生ずる、組み換えミス・転写ミス・翻訳ミスに対し、作物の場合は、人為的に除去され、「寒さに強いトマト」など、目指す性質を持つものだけを残します。それでは人間の場合はどうでしょう。
本来なら、ミスを限りなく少なくするために、一定期間の厳しい基準に基づいた検証が必要です。しかし今回は、社会的・経済的な要請に押されて、わずか半年から１年という短期間で一般の方への接種が開始されました。政府もマスコミも、接種直後の副反応だけに焦点を当てて、長期的な副反応には目をつぶっているようです。
集団免疫という目的のため、高齢者ほど発症の危険が少なく、これから何10年もの人生を歩んでゆく若い方たちに、将来の健康が危惧されるこの種のワクチンを接種することはリスクが非常に高いと思います。
私にとって今の状況は、「人間の頭で理解できた生命現象のほんの一部の仕組みを操作して、人智を超えた超精密な生命体である私たちの身体に作用させ、それを科学研究者が、固唾を飲んで見守っている」というシーンに見えます。その行為がもたらすマイナス面は脇に置いて、目先の利益だけを考えさせようとするのは、科学が本来持っている負の本性ではないかと私は思うのです。
また、今回のワクチンに限らず、「原子力発電」「農薬」「化学肥料」など、便利さと引き換えに発生する、背負いきれないほどの負の遺産を子孫にのこして、「あとはよろしく」とこの世を去ってゆく。こうした現代の日本人の生き方は、明治維新以来の西洋キリス卜教文明の影響が、徐々に日本に根を下ろしてきた証左ではないかと思えてなりません。
生命は永遠であり、人は生を繰り返すという仏法の理を知っていれば、またこの世が千載一遇の大切な修行の場だということに気づいていれば、とてもとれない人生観だと思います。
「科学は人間が使いこなすものだ」ということは、原爆投下の悲劇を目の当たりにして以来叫ばれてきましたが、その強大な魔力はかえって力を増しているようです。今回「科学」は、さらに一歩踏み込んで、私たちに、いやすべての人類に、生命の設計図の改変を迫ってきております。
私たちは唯々諾々とそれに従ってよいのでしょうか。正しい生命観のもとに力強く仏の心を磨きだしてゆくことが、この世に生を受けた目的であることを知っている、私たち大聖人門下の真価が問われているように思います。
コロナに対しては、従来の方法で作られたワクチンや、このれまで使われてきた薬転用などが、安全で期待できます。しかし、ウィルスはもともと、その頻度は様々ですが、変異を繰り返すものです。そうであれば、一番大切なのは私たち自身の免疫力です。睡眠・栄養を充分にとり、過労を避け、不安を煽る情報に惑わされず、人混みを避け元気に歩く。
こうしたことを心がけ、ご自身の免疫力をしっかり高めておくことを推奨いたします。