｢自分の心を守る｣チコちゃんと学ぶブッダの教え
人生は思い通りにならず目の前には幸せがある
NHK「チコちゃんに叱られる！」制作班
（イラスト：『チコちゃんと学ぶ チコっとブッダの言葉』河出書房新社、以下同）
人生では、自分の力ではどうにもできないことが起こります。
それは学校でも、社会に出てからも一緒です。
ブッダが残した多くの言葉には、日々の悩みや不安を軽くして、まわりに振り回されず、心を強く保つヒントがあふれています。
あなたが嬉しい時も、つらい時も、心に寄り添い支えてくれるブッダの教えを、NHK「チコちゃんに叱られる！」でおなじみのチコちゃん、キョエちゃんと一緒に楽しく読める一冊、『チコちゃんと学ぶ チコっとブッダの言葉』より、一部抜粋、再構成してお届けします。
（外部配信先では本書抜粋イラストなどの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください）
人生は思い通りにならないのだ
生きていると「思い通りにならないことばかりだよ！」なんて、思うこともあるかもしれないね。クラスの人気者になりたいのに、なれない。ほめられたいのに、大人はほかの子ばかりをほめる。なやみごとは次々生まれてくる。子どもだって生きていくのは大変だよね！
でも、こう考えたらどうだろう？?人生は思い通りにならないのだ、と。
「みんなに好かれたい」と思うからこそ、人気者になれないとつらい。「ほめられたい」と思うから、ほめられないと悲しい。
自分でどうにもならないことを思いなやむのはやめよう。「好かれたい」と願うより、自分がみんなを好きになろう。「ほめられたい」と思うより、ほかの人をほめよう。きっと毎日が今より楽しくなるよ。
時には目の前の幸せについてよく考えてみよう
君が「幸せだなあ」と感じるのはどんな時？? 友だちといる時？? おいしいものを食べている時？? 朝、気持ちのいいふとんにくるまって「起きなきゃ」と思いながら、うとうとしている時？? きっと毎日の生活の中に、小さな幸せがたくさんあるよね。
人は、自分が手にしているものは、つい当たり前のものと考えてしまいがちだ。そして「ああだったらいいのになぁ」「こうだったらいいのに」と、ないものねだりをしてしまう。
でも、時には目の前の幸せについてよく考えてみよう。その瞬間の、ワクワクしたり、うっとりしたりする感じをかみしめてみよう。思っていた以上に、自分が幸せなことに気づくかもしれないよ。
失敗をはずかしく思う必要なんてないよ
「失敗が好き」という人はあまりいないよね。取り組んでいることがうまくいかないと、くやしいし、つらい。人前で失敗すると、はずかしくて落ちこんでしまう、という人もいるかもしれないね。
もちろん、失敗をはずかしく思う必要なんてないよ。失敗は新しいことや難しいことにチャレンジしているしょうこだからだ。
どんなことでも最初からカンペキな人なんていない。失敗から学び、練習や工夫を重ねて、少しずつできるようにしていけばいい。
自分ができることだけやっていると、楽だし、居心地がいい。でも、できないことに挑戦し、失敗をくり返しながら正しい方法を探し、前に進んでいくほうがずっとかっこいいよね！
どんなにつらいことでもずっとは続かない
永遠に変わらないものは、この世に一つもないよ。
どんなに楽しいパーティーも、いつかは終わる。でも、それと同じく、どんなにつらいことでも、ずっとは続かない。
楽しいことも苦しいことも、生まれては消えていく。だから、心配することはない。「物事はきっとうまくいく」と、明るく考えよう。楽しいことは次々生まれるし、なみだは必ずかわくのだから。
ほんの少し前、君は小さなかわいい赤ちゃんだった。そして、おどろくべきことだけれど、この先大人になり、幸運だったら百才を超えるおじいさん、おばあさんになる。変化をおそれずにいよう。そして、この世界と人生を大いに楽しもう！
