チャートで読む政治 世論(1)
内閣支持率「危険水域」は30%割れ 野党の勢いも影響
報道各社はほぼ毎月、電話などを使って世論調査をする。なかでも注目度が高いのが政権の体力を測る内閣支持率だ。長く低迷すれば首相の退陣にもつながる。政権の安定にはどの程度の支持率が必要なのだろう。
2001年4月に発足した小泉純一郎政権以降、歴代内閣の支持率と不支持率を調べた。
5年を超える長期政権を築いた首相は小泉氏と12年12月以降の安倍晋三氏しかいない。2人に共通するのは支持率がほとんど40%を割らなかったことだ。
小泉内閣は80%でスタートした。02年1月に田中真紀子外相を更迭すると急落し、同年6月に43%まで下がった。
ところが同年9月に北朝鮮を電撃訪問すると、直後の10月の調査で61%まで急上昇した。その後も40%を切ったことはなかった。
12年12月に発足した第2次政権以降の安倍内閣も、30%台は95回の調査で3回だけだ。
集団的自衛権の行使を認める安全保障関連法を審議した15年7月と、森友学園などの問題があった17年7月、新型コロナウイルス禍の20年6月だ。
15年と17年はすぐに経済政策を打つと支持率が上がった。
第1次政権の安倍氏のほか、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦各氏の内閣は1年程度で終わった。いずれも最も低い支持率は30%を下回った。
なぜ40%が目安になるのか。日経新聞の調査では「内閣を支持するか」の質問に「いえない・わからない」と答える人が平均10%程度いる。
全体の100%から10%を引くと90%。そこから「支持する」と答えた40%を除くと残り50%は「不支持」になる。支持率40%は「世論の過半数が政権を支持しない」可能性がある。
内閣支持率は各社で聞き方が違う。日経新聞は「わからない」と答えた人に「お気持ちに近いのは」と再度聞く。1度しか聞かない調査より支持率も不支持率も高くなる傾向がある。
政権は野党の支持率にも左右される。立憲民主党と民進党を含む「民主党の流れをくむ政党」と自民党の政党支持率を比べてみる。12年以降は常に「自民党優位」だ。
最新の7月の調査で菅内閣の支持率は34%、不支持率は57%だった。「支持率40%」を割り込んだが、自民党と立民の支持率は30ポイント弱の差がある。
チャートで読む政治 世論(2)
無党派層3割に増加 政治不信を反映、有力な投票先なく
日本経済新聞社の世論調査をみると、支持する政党を聞く質問に「なし」と答える人が増えてきた。「無党派層」と呼ばれ、最新の7月の調査では35%にのぼる。第2次安倍政権が発足した2012年以降、30%を超えることが多くなった。
日経が本格的に世論調査を始めた1987年以降、長期にわたる無党派層の動向を調べた。
主に2回の転機がある。まず1990年代。「政治とカネ」の問題が続き、自民党が下野した。政治への不信で政党を支持しない人が増え「無党派」は流行語になる。
87年の中曽根内閣末期から93年の宮沢内閣まで、平均すると無党派層は14%だった。93年の細川内閣から99年末までは平均22%になった。
次の転機が2012年の政権交代になる。00年代は自民党の支持率が下がると野党第1党である民主党の支持率が上がる関係があった。自民党と民主党の「2大政党」が争う構図だったためだ。
ところが12年の民主党政権末期にはその関係は消えた。自民党支持率が下がっても民主党や民進党、立憲民主党の支持率は上がらず、無党派層が増えた。
00年代は無党派層は平均すると18%だったが、10年代からは平均29%と急増している。
民主党は消費税増税を巡って分裂し、政権を担った時期は「決められない政治」と批判を浴びた。民主党の流れをくむ政党にはそのときの印象が残る。12年12月以降、自民党を支持しない人の一定割合が「支持政党なし」になった公算が大きい。
最新の21年7月の調査で「支持政党なし」と答えた人の比率をみると、男女差が目立つ。男性は31%だが、女性は41%と10ポイントも多い。
自民党の政党支持率をみると男性の40%に対し、女性は35%と5ポイント低い。野党第1党の立民も男性11%、女性6%。自民党をはじめ主要政党が女性の支持を集め切れない状況が「女性無党派層」に現れている。
無党派の比率は若年層で高い。40歳代は42%、18〜39歳は40%だ。60歳代と70歳以上は28%と少ない。
7月の調査で無党派層の内閣支持率は15%、不支持率は70%だった。無党派層の内閣支持率が低迷したままなら自民党にはリスクになる。
秋までにある衆院選で、3人に1人まで膨らんだ無党派層がまとまって政権批判票を投じれば情勢が変わるからだ。一方で野党も有力な受け皿を用意できなければ、政治不信が募り低投票率が続くだけかもしれない。
チャートで読む政治 世論(3)
安倍・菅内閣、若年層ほど高い支持率 最低は60歳代
過去の日本経済新聞社の世論調査を分析すると内閣支持率にある傾向が見える。2012年12月の政権交代以降、安倍晋三内閣も菅義偉内閣も若年層の支持率が高い。
12年12月からの安倍内閣と20年9月からの菅内閣について、世論調査で「支持する」と答えた人の割合を調べた。
安倍内閣は平均で53%だった。世代別で最高は29歳以下(対象は16年3月まで20〜29歳、同年4月以降は18〜29歳)の59%だ。
70歳前までは上の世代ほど支持率が低くなる。30歳代は58%、40歳代は55%、50歳代は平均と同じ53%。60歳代は全世代で最低の49%で、70歳以上は52%になった。
菅内閣は直近の調査の21年7月までで平均は48%だった。最も高い世代は29歳以下で58%、最低は60歳代と70歳以上の46%で、世代別の特徴は安倍内閣と似ている。
当初からこうした傾向があったわけではない。第2次安倍政権が発足した直後の12年12月の調査では30歳代の支持率は53%と、全世代平均の62%を9ポイント下回っていた。最も支持が高かったのは71%を記録した70歳以上だった。
なぜその後に若年層の支持率は上がったのか。「働く世代が経済面の恩恵を感じたから」との指摘がある。
安倍内閣の経済政策「アベノミクス」を経て、完全失業率は12年の4.3%から19年には2.4%まで下がった。菅内閣では携帯電話料金の引き下げや不妊治療への支援拡充などを進める。雇用や生活に関わる政策は現役世代が評価する。
世論を反映する選挙はどうか。直近の大型国政選挙である19年参院選で世代別の投票率を見ると、最も高いのは60歳代の63.58%。全体の平均の48.80%を15ポイント近く上回る。
29歳以下は3割台前半、30歳代も38.78%にとどまる。50歳代や70歳以上は50%台だ。
60歳代の人口は1500万人ほど。1200万人弱の20歳代、1300万人程度の30歳代より多い。世論調査で世代別の支持率が最低の60歳代は、選挙では人数が多い上に投票率も高い。
選挙だけを考えれば「支持率が低く、票に直結する60歳以上」に目が行きがちだ。一方で日本の財政は余裕が乏しい。受給世代の高齢者を重視する「シルバー民主主義」に傾くのは現実的ではない。支持率と選挙の両立は難しい。
チャートで読む政治 世論(4)
二大政党、支持率差は4倍 12年以来拮抗なし
自民党と野党第1党の立憲民主党とで衆院の議席数の差は2.5倍ある。米英のように二大政党が互角の勢力で競い合っているとは言いがたい。1987年以降の日本経済新聞の調査の結果から、第1党と第2党の支持率の変遷を振り返る。
直近の今年7月の調査は第1党が自民党で38%、第2党が立民で9%だった。立民が選択肢として登場した2017年11月までさかのぼると、自民党がおよそ40%、立民が10%前後という傾向が続く。4倍の支持率の差がある。
1987年9月の日経調査は自民党43%、社会党18%だった。「55年体制」といわれる自民党の一党優位体制が続いていた。二大政党制ではなく「1と2分の1政党制」などといわれた。
消費税導入などによる自民党への逆風で89年に社会党が一時的に支持を集めたことはあった。自民党が支持率で優位な時代は93年まで続いた。
非自民の細川護熙政権が誕生した直後の93年8月調査は社会党が第4党に後退した。小沢一郎氏らの新生党が第2党、細川氏が率いた日本新党が第3党になり、自民党に対抗する政党の力が分散する時代になった。
社会党に代わり二大政党を目指したのが94年結党の新進党だ。同年12月の調査は自民党29%、新進党15%だった。同党はその後、党内対立で解党する。
98年に民主党(新民主党)が誕生した。同年8月調査では自民党と28%で並ぶ。
民主党は2003年の衆院選で躍進してから2〜3割程度の支持率を維持し、07年7月の参院選で与野党が逆転した。選挙直後の調査で44%となり29%の自民党を上回った。
09年はほとんどの月で自民党を上回り、同年夏の政権交代につながる。民主党は政権を担ったあいだ、支持率で自民党と大きな差はなく上回るときもあった。
12年に入ると自民党が支持率でほぼ第1党に戻る。日本で二大政党が支持率で拮抗するのはこの時期以来ない。
同年12月に自民党は政権を奪取する。その後は民主党や後身の民進党の支持率は10%台か一桁。自民党は40〜50%台前後を維持する。
日本は政権交代期などを除けば、米国の民主党と共和党、英国の保守党と労働党のような二大政党で支持率を競い合う例は少ない。
09年と12年の経験則から、衆院選を前に野党第1党の支持率が与党を上回るか拮抗すると政権交代の可能性が高まる。
チャートで読む政治 世論(5)
憲法改正、6割弱が賛成 70歳代以上は反対が多数
先の通常国会で憲法改正の手続きを定める改正国民投票法が成立した。新型コロナウイルス禍では感染拡大を防ぐための私権制限が注目された。いずれも憲法改正に関わる出来事だ。
日本経済新聞社は憲法改正を巡り、2つの手法で世論を探っている。
一つは2018年から毎年1回、郵送で実施する世論調査だ。
20年10〜11月の郵送調査で憲法を「改正した方がよい」と答えた人は57%、「改正しない方がよい」は39%だった。それぞれ19年は53%と42%、18年は46%と50%だった。賛成が増え、反対が減り続けてきた。
20年調査を世代別に分析すると70歳で傾向ががらりと変わる。賛成派は60歳代までは全世代で50%を超える。30歳代では74%だ。ところが70歳代では44%、80歳以上は40%と低い。
地域別の特徴もある。関西圏(京都、大阪、兵庫、奈良の4府県)では賛成派が64%と全国平均より7ポイントも高い。関西圏は改憲を唱える日本維新の会の地盤でもある。
もう一つはほぼ毎月実施する定例の世論調査だ。19年8〜9月の調査からこれまで7回「憲法改正の具体的な議論をすべきか」を聞いてきた。
最新の21年5月の調査で「議論すべきだ」は77%で「議論する必要はない」は14%。過去7回の全調査で「議論すべきだ」が7割を超える。
改憲は安倍晋三前首相が12年12月の第2次政権発足以来、常に掲げてきたテーマだ。首相時代は「20年に新憲法施行を目指す」と具体的な目標を表明したこともある。
野党内には憲法9条を中心に「護憲」を訴えてきた歴史もある。安倍政権では改憲を巡って与野党対立が繰り返された。野党から「安倍政権下での改憲に反対」との声もあがった。
衆参両院で改憲に前向きな勢力が3分の2を超えた16年7月には、日経も定例の世論調査で「安倍政権での改憲に賛成か反対か」と質問した。「賛成」と答えた人は38%で「反対」は49%に上った。
菅義偉政権が誕生し、野党内の「安倍政権下の改憲には反対」との主張は意味を失った。
改正国民投票法は安倍政権時の提出から3年近くも採決されなかった。菅政権が誕生すると、今年6月に野党第1党の立憲民主党も賛成して成立した。
自民党は新型コロナ禍を経て、緊急時に政府の権限を強める「緊急事態条項」を改憲テーマに挙げる。秋までにある衆院選でも改憲が与野党の争点になる可能性がある。
チャートで読む政治 世論(6)
「政府を信頼」日本は37% 新型コロナ禍で下落
世界11カ国を対象にした国際的な世論調査によると、日本は他国に比べて政府への信頼度が低い傾向がある。新型コロナウイルス禍を経て、政府への信頼が下がったとの見方もある。
米PR会社のエデルマンが世界11カ国のおよそ1万3000人を調査した。2020年10〜11月の調査結果をみた。
「全く信頼していない」を1、「大いに信頼している」を9として9段階で立場を選んでもらった。6〜9を「政府を信頼している」と答えたと位置づけ、その割合を信頼度とみなした。
「政府を信頼している」と答えた人の割合は日本は37%。11カ国のなかで最も低い。その上の10位は米国の42%で、日本より5ポイント高い。
信頼度が高いトップ3はサウジアラビア、中国の82%、インドの79%だ。
各国の政治体制を研究するスウェーデンの調査機関V-Demは、この3カ国を「選挙を通じた独裁」などと分類する調査を公表している。非民主主義的な国の方が国民の政府への信頼があるという結果になった。
エデルマンは定期的に政府の信頼度を調査している。新型コロナの感染が拡大する前に実施した19年の同時期の調査と数値を比較すると、日本は6ポイント下がった。エデルマンの日本法人は「新型コロナ禍で低下した」と分析する。
日本以外の10カ国のうち、上昇は6カ国、低下は3カ国、変化なしは1カ国だった。感染の拡大を受けて日本は政府への信頼度が下がったものの、他国は信頼度が上がった例の方が多い。
10ポイント以上、上昇した国もある。ドイツは45%から59%に、フランスは35%から50%に、それぞれ上がった。
エデルマンは20年4月には政府の信頼度を「地方政府」「中央政府」に分けて聞いている。日本での信頼度は地方政府が50%、中央政府が35%だった。
米国も地方の方が中央より20ポイント高かった。エデルマンの日本法人はこうした結果を「政府への信頼度が低い国は、地方政府がギャップを埋めている」と分析する。
様々な公的機関への信頼を尋ねる調査もある。
日本経済新聞社が20年10〜11月に実施した郵送世論調査では、自衛隊を「信頼できる」と答えた人は59%に達した。「信頼できない」と答えた人は5%しかいない。
裁判所は52%、警察は50%と比較的高い。国家公務員は28%、国会議員は13%だった。
チャートで読む政治 世論(7)
「政治は重要」日本は6位 デモ・政党加入などは消極的
国民の政治への向き合い方は日本と各国でどれだけ違うのか。国際的な世論調査によると、日本は「政治が重要」と答える人が多い一方で、政治的な行動をとる人は少ない傾向がある。
世界100以上の国・地域で政治や経済、社会など幅広い分野の価値観を尋ねる「世界価値観調査」がある。日本で調査に参画した電通総研と同志社大はそのうち77カ国・地域の結果をまとめている。
2017〜21年に実施した調査をみると「あなたの生活に政治は重要か」という質問がある。「非常に重要」「やや重要」と答えた人の割合は日本では65%で、77カ国・地域中6位だった。
トップはフィリピンの77%。3位はミャンマーの71%だった。両国とも1980年代以降、民主化運動や政治体制の激変を経験している。日々の生活や社会に政治が及ぼす影響を実感する人が多いのかもしれない。
2位はスウェーデンの75%、4位はノルウェーの69%だ。北欧の両国は高福祉高負担で知られ、消費税率は最大25%にのぼる。高い税金を集めて再分配する政治の役割は大きい。
主要7カ国(G7)で調査対象になった国のうち日本より上位は5位のドイツ(68%)だけだ。
同調査では一部の国で人々の政治的な行動についても聞いている。同じ質問で比較できる国として日本と米国、ドイツの回答をみてみる。
「政党に加わって実際に活動していますか」の質問に「している」と答えた人は、日本とドイツはともに1.4%だった。日独は「政治は重要」と答える人が多いものの、政党に参加する人は少ない。
米国の政党参加は19%にのぼる。米国の選挙専門サイトによると、米二大政党の民主、共和両党は2020年に合計8000万人超の党員登録があった。米国民の4分の1にあたる。
日本で第1党の自民党は20年末の党員数が113万人で、日本国民の1%程度だ。
「平和的なデモに参加したことがある」と答えた人はドイツは35%と突出して高く、米国は17%。日本は5.8%と低い。この質問はフランスでも聞いており「参加したことがある」は41%だった。欧州ではデモは一般的な政治活動といえる。
電通総研などは「日本は政治的行動への参加経験・意欲が低い」と分析している。
チャートで読む政治 世論(8)
LGBT寛容度は米欧並み 日本、法整備に遅れ
日本は多様性がある社会だろうか。LGBT(性的少数者)に関する国際的な世論調査によると、日本で同性愛を「認められる」と答えた人は55%で「認められない」は36%だった。
日本で世論が容認する度合いはフランスや米国と近い水準だ。にもかかわらず日本は法整備などが遅れている。
個人の価値観を世界100以上の国・地域で調べる国際プロジェクト「世界価値観調査」の2017〜21年の調査を参照した。日本は電通総研と同志社大が担当している。同性愛の質問は75カ国・地域で実施した。
同性愛を「認められる」の割合が最も高いのはアイスランドの88.1%。デンマークやオランダが続き、ドイツや英国も7割だ。日本は18位で、主要7カ国(G7)ではイタリアや米国より高い。
最低はバングラデシュの1.1%だ。日本周辺では韓国が13.8%、中国が10.4%と低い。バングラデシュはイスラム教、韓国は儒教やキリスト教保守派の影響を指摘する声がある。
各国・地域の制度はどうだろうか。米欧やブラジル、アルゼンチン、南アフリカなどは同性婚の制度があり、同性カップルの相続や子育てを後押しする。
儒教文化圏の台湾も「認められる」は28.2%と低い。それでも蔡英文(ツァイ・インウェン)政権は19年にアジアで初めて同性婚の法整備を済ませた。
日本は同性のパートナーが死去しても残った相手は法定相続の対象外で、子がいた場合の親権もない。札幌地裁は3月、同性婚を認めないのは憲法で定める「法の下の平等」に反するとの判決を出した。
世界価値観調査は同性カップルが親になることへの賛否も尋ねた。日本は賛成が44%、反対は10%だった。「どちらでもない」「わからない」と答えた人も多かった。
米国はLGBTが政治上の重要テーマになっている。トランプ前大統領は17年にトランスジェンダーの米軍への入隊を認めないと表明した。バイデン大統領は1月の就任直後、トランプ氏の措置を取り消す大統領令に署名した。
米調査会社ギャラップが5月に公表した調査によると、トランスジェンダーの入隊に賛成する人は66%だった。支持政党別にみると、民主党支持者は87%、共和党支持者は43%と顕著な差がある。若年層ほど賛成が多い傾向も出ている。