家計は会社を参考に経営する
文=藤川太(ファイナンシャル・プランナー)
家計のご相談をお受けしていると実にさまざまな問題が持ち込まれます。それぞれの問題に対し解決策を探っていくわけですが、こうしたときに役に立つのが「会社経営を参考に考えてみる」 ことです。
まず、あなたの家計の経営者は誰でしょうか。結婚していればご夫婦ですし、独身であれば自分一人会社です。
では、経営者であるあなたは、企業理念や経営計画を持って経営しているでしょうか。家計で言うと企業理念はライフデザイン、経営計画はライフプランと言います。経営計画すらない会社の経営が上手くいくと考える人は少ないはず。ところが、ほとんどの人は自分の家計を経営するにあたってはそんなことすら考えていません。
経営計画がないということは、結婚してここまで経営会議を開いたことがないのではないでしょうか。私が軽営している零細企業ですら、毎週役員が集まって経営会議をしています。それなのに、経営者である夫も妻も、それぞれ勝手な方向を向いて経営している。上手くいくはずがありません。本来であれば、夫婦が同じ価値観を持ち、共通の目標に向かって力を合わせて、家計を経営することが求められるはずです。
会社はその経営計画を実現するために、予算ができ、それを実行していきます。そして予算どおり実行できたかどうか、経理、決算し確認します。その結果をフィードバックし経営計画を修正していきます。これが会社の経営サイクルです。
家計においても家計簿をつけている人は多いものです。ところが、こうした経営サイクルがないので、家計簿がただの日記帳やメモ帳としてしか機能していないことが多いものです。これは残念なことです。
実現したいライフプランを立て、予算を作り、それを実行できたかどうか夫婦で確認し、問題があれば対処していく。家計でもこうした経営サイクルを作ることが理想の姿。この理想形と比較して皆さんの抱える家計の問題を整理してみましょう。